脳血管障害認知症とは、認知症という病気ではなく、原因となる病気があって、生活するうえで支障が出ている状態をいいます。

その原因のうち、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害により脳に栄養が行かなくなったことでおこる脳細胞の死滅による二次性の認知症が脳血管性認知症です。

ここでは、脳血管性認知症の症状や特徴について、私自身の経験も交えながらお伝えしていきます。
(症状や進行には個人差があります)

 

1.脳血管性認知症の成り立ち

脳に栄養を送るために、脳の皮質表面を走る血管や脳の深部を走る血管があります。脳出血や脳梗塞などで、血管の周囲の血流が途絶えると、栄養や酸素が運ばれなくなり、脳神経細胞が減少、死滅して認知症を発症します。

脳梗塞や脳出血が原因で、その血管の周囲の神経細胞に酸素や栄養が届かなくなり、認知症を発症します。

症状があまりないラクナ梗塞という小さな梗塞の多発が原因で脳血管性認知症になる場合もあります。

 

2.認知症の症状とその進行

脳血管性認知症は、脳血管障害によりダメージを受けた部位により症状が異なります。

血管障害の部位により、できることとできないことの個人差が大きく、まだらに認知症の症状が出現します。

脳血管疾患の再発により、脳へのダメージが増え、段階的に症状が進行していきます。
脳血管疾患を再発させないことが、大切です。

 

初期の段階では、記憶障害はあまり目立ちません。

 

一般的な脳血管性認知症の症状

感情失禁

感情を抑えることが難しくなり、感情の起伏が激しくなり、突然泣いたり、怒ったり、笑ったりします。

認知機能障害

計算、判断、注意などが難しくなります。

 

失行

ダメージを受けた部位により、道具の使い方や着替えの方法がわからなくなります。

 

失語

ダメージを受けた部位により、単語や言葉が出てこなかったり、言葉の意味がわからなくなります。

 

実行機能障害

料理などの段取りが困難になります。

 

意欲の低下

自ら積極的に何かをしようという意欲が低下します

 

見当識障害

ダメージを受けた部位により、半側空間無視(片側が認識できない)になり、それが原因で、見当識障害になることがあります。

 

これらに加え、手足の麻痺しびれなど脳血管障害の後遺症を併発することがあります。

 

まとめ

脳血管性認知症の最大の原因は生活習慣病による脳血管障害です。高血圧や高脂血症、糖尿病などで動脈硬化があると、脳血管障害を起こしやすくなります。生活習慣病を改善することで、予防することができるといえるでしょう。

脳血管性認知症では、麻痺やしびれ、拘縮などの後遺症による身体機能障害があります。また認知機能の面でもできることとできないことが混在しています。それにより日常生活に介助が必要になります。

身体機能障害と、認知機能障害があるものの、理解力が保たれている場合、上手くいかないことに対して落ち込んだり、焦ったりするかもしれません。

そんな特徴を考えつつ介護するとスムーズかもしれませんね。

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