62a4b26d40641053da11690f28ccf19d_m

なんで同じ事を何回も言うの?

認知症の人は同じ事を何回も言ったり、聞いたりします。それはなぜでしょうか?

過去現在という観点からみてみましょう。

人は何か思い出す時、何かを考える時にはまず自分に質問をします。

人は、目が覚めている間、膨大な量の質問を自分にしています。

だから、まず自分に対して、
「よるご飯、何を食べたっけ?」「この人の名前はなんて言うんだっけ?」など、疑問はまず自分に質問をします。

私たちは自分にされた質問に答えているわけです。

過去に対する質問

過去に対する質問であれば、この場合「よるご飯何を食べたっけ?」です。それに対する回答を自分でしますよね。
もしよろしければ、今この場であえて、「よるご飯何食べたっけ?」と自分に聞いてみて下さい。どんな答えが返ってくるでしょうか。

私なら「よるご飯?今は夜の10時だから3時間前にお米とシャケと、ほうれん草のおひたしと、豆腐と油揚げのみそ汁とサラダを食べたよね。」と答えます。
今までに行った事がどうだったかが過去の観点です。

 

現在に対する質問

次に現在の観点から考えてみましょう。セミナーで新しい人に出会ったとします。その人の名前を思い出そうとする。「あの人の名前はなんだっけ?」
「あの人の名前は林だよ。」その答えがあるからこそ、自分で納得して、誰かに聞かずにいるわけです。

自分への質問

しかし過去でも現在でも、認知症の人は自分に質問したとしても、忘れているので答えを出す事ができません。「夜ご飯なんだった?」「この人の名前はなんだっけ?」「なんだっけ?わからない。」となると、自分で答えられなかったら、誰かに聞くしかありません。それは近くにいる家族であったりとか、関係がありそうな相手であるかも知れません。誰でもそうですが、自分に近しい人から聞きたいのです。だって、誰だって信頼関係がない人に聞くのは嫌ですよね?

なんで何度も聞くかというと、気になるからです。記憶が正常であれば、気になっている事を聞いたら忘れません。気になっているからこそ、誰かに聞いたら憶えていられるわけですが、病気のせいですぐに忘れてしまうのです。すぐに忘れてしまうけど、すごく気になる。

気になるけど忘れるから、自分に何度も聞きます。「あれ?名前なんだっけ?」でも忘れるので答えられません。自分に聞いてもわからなければ、誰かに聞くしかありません。これを繰り返しているのです。だから、認知症の人に同じ事を何度も聞かれたときにはそれはあなたが相手の記憶にインパクトを与えたという事です。憶えていたい何かをあなたが相手に提供したから、何度も聞かれるのです。そして、何度も同じ事を何度も聞かれるのは、「聞いても大丈夫な相手」と認識しているからです。あなたに信頼を寄せているからです。「自分」の代わりに答えてくれる相手だと思っているからだと思います。

何度も同じ事を聞かれて答えるのはそう容易いことではないかも知れません。もちろんその対処l方法もありますが(対処法はいずれブログに書こうと思います)どうして同じ事を何度も聞くのかを知っておくと受け取る側の気持ちもちょっとは違うかも知れません。